ニューヨークでゴスペル

　ニューヨークにやって来た。どこかいい観光スポットはないかと思い、宿に泊まっていて、もう十分にニューヨークを堪能して、日本に帰るという学生に何処がおすすめか聞いてみたところ、ゴスペルがよかったという。そうか、それじゃ俺もと思い、行ってみた。


-------------------------------------------------------
ブログランキングに参加しています。
下のバナーをプチッと押してもらえるとうれしいなあ。

-------------------------------------------------------

　学生は、タイムズスクエアーの教会に行ってきたと言う事だったが、そのあたりの教会でもやっているという。

　我々の宿は、スパニッシュハーレムの近くにあるのでその近くにある教会に行ってみた。教会に行くと、おしゃれな格好をしたおじさんが、ゴスペル聞きに来たのかと聞くのでそうだというと、ここに並んでいなさいと言われたので、並んで待っていたら、おしゃれな格好をしたおしゃれ軍団が続々と中に入って行く。

　一応、気にして、長ズボンと、靴を履いて来たのだが、襟付きシャツはもっていないので、Tシャツ姿の我々は、ちょっと気後れしてしまったが、観光客らしき人達がまた、続々とやって来て、我々の後に並ぶ。かれらは我々以上にラフな格好なので、ちょっとほっとした。

　どうやら、観光のツアーにも組み込まれているようだ。団体客もやってきておしゃれな格好をした呼び込みのおじさんと写真を撮っている。

　そうこうしていると、高そうなBMWが一台やって来て教会の前の道に路駐して派手な格好をした黒人の女性が降りて来た。

　呼び込みのおじさんが我々に、シスターだと紹介した。シスターの割には格好が派手だなと思ったが、なんとなくインチキ臭いオーラを感じた。


　中に入る前、「一人あたり10ドルの寄付をお願いしています」とおしゃれおじさんが言う。あれ？無料じゃないんだ？10ドルは高いなあと思いながら、3人分の30ドルを、渡すと、おしゃれおじさんは、鋭い目でお金を確認し、他の2人に、お前達はという表情をしたので、ひとりで30ドル寄付したと思われたのではないかと思ったので、この30ドルは3人分だというと少しがっかりしたような顏で中に入っていいよと言った。

　教会のくせに、お金には細かいなと思いながら中に入った。

　中に入ると、パイプオルガンが置かれており、席は、ほぼ観光客で一杯。

あれ？信者の人は？と思っていると、いきなり、黒人のおっちゃんが歌い始めた。

　なかなか迫力がある。そうこうしていると、おしゃれ軍団が入って来て、踊り始める。


　一番前のステージにバンドがいて、一応生演奏で歌っている。3曲目あたりから、おしゃれ軍団もステージにあがりみんなで大合唱しているが、なんだか変だ。

　何が変かというと下手だ。ハモリが不協和音となっており、聞くに耐えられない。

　どうやら、おしゃれ軍団は歌が下手なようだ。

　音だけがでかく、うるさい。

　シスターは一番前の席で、iPADを見て遊んでいる。

iPADをするシスター

　あれ？シスターじゃないんだっけ？と思っていると、歌が、終わり、その女性がステージに上がりマイクで何やら叫び始めた。そうするとおしゃれ軍団はあ、両手を上に揚げて、何か叫び始めた。

　我々には何を言っているのか分からないが、一番前にいたおしゃれ男性は、協会内を走り回り、天をあおぎ何やら叫んだかと思うと、涙を流し始めた。一人の若いおしゃれ黒人女性も叫びながら、飛び跳ね始めたと思ったら、そのまま、客席に飛び込み倒れ込んでしまい、騒然となったが、特に怪我等はなさそうだった。

はたして、教会でこんなに騒いでいいのだろうか等と思ってしまった。

　シスターはずっと何やら叫び続けている。正直言って、観光客の大半は引いていた。

　これはもはやカルト以外の何者でもない。10数年前のオーム事件を思い出してしまった。

　これは、観光客にゴスペルを見せて金儲けをしている教会だな私は理解した。
　（違うとは思いますが、私が観た感想そのまま書いています。）



　やっぱり今見て来たのはインチキ臭い感じがしたので、午後3時から、中心部にある別の教会でもゴスペルをやるというので、行ってみた。

　会場に入ると、そこは劇場の様になっていて、ステージの上には大きなディスプレーが置かれている。

　会場のど真ん中のいい席を陣取って、開始を待つ。

　時間になると、いきなり歌が始まった。ディスプレーには、歌詞が出てくるので、適当に自分も歌ってみたりして、上手く歌えると結構気分がよい。

　ステージには20人くらいの人があがっており、真ん中に一人の女性が、歌を先導しているようだった。

上のディスプレーには、字幕もでる。

　歌は、軽快でポップ的な感じで聞いていて悪くはないが、長い。1曲10分くらいあった様に思える。長い曲を2〜3曲歌うと、その後、後ろに並んでいた女性が一人前にでてきて、ソロで歌い、その後に男性がソロで歌った。

　歌が終わると、神父らしき人がでてきて、ジョークでみんなを笑わせ、壇上に上がっているゲストらしき人を、紹介して、何人かが軽く挨拶程度の事を言っていた。


　その後、50歳前後の女性が、スピーチを行ったのだが、これが、長い。正直言って、何を言っているのか全く分からないが力の入った声で「You are chosen」という言葉を連発している。

　この口調は、ヒラリー夫人張りの選挙演説のようだった。正直言って、何言っているか分からないし、この声が高圧的で嫌な感じがしたので、帰りたくなったが真ん中の席にいるので、出るに出られない。

　この嫌な感じに、体が拒否反応を示し、寝てしまった。実は一緒に行った3人とも寝てしまっていた。

　この教会では特に強制的な寄付はなく、任意のバケツが廻って来たが、周りの人は入れていなかったので、特に寄付はしなかった。

　特に観光客向けのパフォーマンスではないようだ。

　この最後の演説は、何の演説かは分からなかったが、このしゃべり口調からして、実は政治がらみの演説だったりして、日本で言えば創価学会の集会に近い物かもしれないなどと思ったが、真偽はわからない。（たぶん違いまーす）

　今回2、つの教会で、ゴスペルを体験したが、歌うことは、楽しいことだが、ヤッパリ私には宗教は合わない。背筋がモゾモゾと拒否反応を示したがいい経験だった。しかしながら、おそらく今後はゴスペルには行くことはないだろう。

　
　ゴスペルに行きたい人への私からのアドバイスとしては、通路に近い席に座る事をおすすめする。やばい時にすぐ退席できるからだ。



-------------------------------------------------------
ブログランキングに参加しています。
下のバナーをプチッと押してもらえるとうれしいなあ。

-------------------------------------------------------