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2014年1月18日土曜日

タージマハール見学 アーグラ

  インドの列車はエアコンが付いた1Aクラス,2Aクラス、エアコンが無いスリーパークラス、その下にジェネラルいうものがあるらしい。1Aは飛行機並みに高いらしいので、外国人旅行者は2Aを選ぶという事を聞いたのだが、ハリドワールからアーグラへはA2クラスが取れず、スリーパークラスでの移動になった。

 ニューデリーからハリドワールのA1クラスが1000ルピー、CCクラスは550ルピーだったのに対して、ハリドワール〜アーグラは距離がもっと長いが、スリーパクラスで、250ルピーだったので、ずいぶん安い。もちろん、食事はついていない。

 スリーパークラスは進行方向に向かって垂直に3段の寝台が2つ並び、進行方向に向かって平行に2段の寝台が並んでおり、一つのエリアに8人が寝る事が出来る。
スリーパクラス
我らは横方向の上の段だった、下の段は近距離の客が乗り込み、勝手に座るらしいのでよくないらしく、上の段に自分がいると他の人が登ってこないのでそこが一番よいと聞いていた。
窓が開いているので、何か頂戴と物乞いが手を出してくる。

 12月上旬はインドといえども、気温は低い。スリーパークラスは窓開けっ放しで、列車が走ると風が車内を流れ、スリーパークラスには毛布もないので、とても寒い。自分は上半身はリシケシで買ったフリースを着て、下は、冬用のズボンの下に、ジャージをはいて万全の体勢だったが、盲点があった。足先が寒い

 妻は、足をスカーフでぐるぐる巻きにして寝転がっていた。道理で、駅で待っていた人達が、みんな毛布の入った袋を持っていた訳だ。リシケシで寝袋を買っておけば良かったと後悔した。
足が寒いので、スカーフで防寒

上の段のベッドは快適だモン


 列車に乗っていて不安に思うのは、いつ降りるのかが分からない事だ。まあ、他のお客に聞けばみんな親切に教えてくれるので、いつもそうする様にしている。

 今回も隣に座っていたおじさんに聞いた。そうしたら俺もアーグラで降りるから心配するなという。彼の名前はアシシと言った。アシシはIT関係の仕事をしており、会社はアーグラとデリーとニューヨークに事務所があると言っていた。そのうち日本にも事務所を作りたい等と言っていた。

 この日は会議があるので、アーグラまで出張だそうだ。しかしその割にはサンダルだし、Tシャツだし、薄汚れたジーンズなんか着ている。

 列車は2時間程遅れ、アーグラに着いた。アシシが着いたぞ言い、一緒に降りたが、ずいぶん小さな駅だった。

 リキシャにガイドブックに載っていたサクラホテルに行けというと、150ルピーだという。ここから近いからそんなにしないだろう負けてくれと交渉モードに入ると、大勢のリキシャマンが集まり、サクラホテルまでは15kmあるという、ちがうアーグラカント駅からは2kmだと言い張ると、リキシャのドライバーはここはアーグラカント駅じゃないぞと言い、駅名を指差した。

 そこには全然違う名前の駅名が書かれていた。

 アシシはへへへって感じで笑っている?

 すっかりアシシにだまされてしまった。でも俺たちをだまして、アシシは何のメリットがあるのかさっぱり分からなかった。リキシャのドライバーはうれしそうな顏して、お前のガイドはトンでもない嘘つきだぞといいながら、ホテルへ向かった。

 まあでも、自分たちは、アシシにアーグラカント駅とは確かに言わなかった。ただアーグラとだけ言った。降りた駅も、アーグラには違いなかったんだろう。

 本当にサクラホテルまで連れて行ってもらうのか不安だったが、確かにサクラホテルという名前のホテルまでリキシャマンは連れて行ってくれた。

 サクラホテルに着くと真っ黒い顔のオジさんが日本語で、私が、その本に載っている人ですと話かけてきた。

 700ルピーの部屋に泊まる事にした。この部屋の壁が劣化していて、壁に触れた物は全部真っ白になるという残念な部屋だった。

 とりあえず次の目的地アウランガーバードまでの切符を買わなければならない。次の日駅に行き、窓口で聞いてみたが列車は一杯だった。

 宿に戻り、オジさんに相談すると、なんとかするよと言ってくれた。列車の切符にはエマージェンシーというのがあり、前日の8時に販売されるらしく、素人では取りにくいという事で(本当かどうかは??)業者に頼んで、手配したから大丈夫だという。手配料はしっかり1人350ルピーも取られてしまった。


 しかし、このホテルの周りは、薄暗く、どんよりとしていて、空中にホコリが浮いている以外何もない。ちょっとつまんない。次の列車移動に備えて寝袋が欲しかった我々は、ショッピングモールに行ってみたいとホテルの人に言うと、高いだけだからやめとけと制止されたが、その制止を振り切り、リキシャに乗って行ってみた。

 ショッピングモールは、立派な建物であったが、繁盛しているのマクドナルドだけで、中に入ると、90%の店舗は潰れたゴーストモールだった。とうぜん、寝袋なんか見つけらなかった。

ショッピングモールのマクドナルド

ゴーストモール

 アーグラの目的というと、タージマハールアーグラ城ファテープル・シークリー。


 ファテープル・シークリーはサクラホテルの隣のバス停から、汚いバスに乗って、40分くらいだったかな?の所にある。
このバスでファテープル・シークリーへ

  終点のファテープル・シークリーのバス停はバザールの中にある。街中に入ると、。道の両脇は屋台だらけバスの周りは人だらけ。バスはクラクションをならしながら、まるで、ラッセル車の様に人をかき分けながら進む。しかしあまりの人の多さにバスも何度も止まり、かなり時間をかけてバス停までたどり着いた。
バザールの中の人をラッセルして進む
しかしなんで、こんな場所にバス停作ったんだろう?
女性は頭に乗せて運ぶ。中には何が入ってるのだろうか?

 バス停からさらにぐちゃぐちゃのバザールの道を少し進み、ゴミだらけの階段を上るとファテープル・シークリーだった。
この階段を上る。
ここは、14年間だけ政治が行われたお城で、世界遺産に登録されている。水が少なくて、首都を代えたらしいよと妻が小鼻を膨らませながら解説してくれた。

赤レンガのような色の城壁があり、中にいくつかの建物があり、誰が眠っているか分からないが、お墓もある。お墓は、靴を脱がなければならないが、地面が汚くて、靴脱ぐのがイヤだったが仕方ない。





最初は、きれいにしておきたいから靴を脱ぐのだと思っていたが、よく見ると、インド人は靴はいておらず、元々裸足の人が多いから、そういった人達はそのまま入るから汚れ度は、靴はいているのと変わらないじゃないかと最初思ったが、掃除もしてなさそうなので、靴を脱ぐのは別の意味があるのだろうと思う様になった。

中に入ると、若い男性が、イロイロ世話を焼いてくれるのだが、世話焼き過ぎでかなり鬱陶しい。後でチップくれというのが見え見えであるので、チップやれないから、もうかまわないでくれと言ってみたが、それでもしつこいので、隙を見て逃げてきた。 
周りはこんな風景。
一通り観て廻り、帰ろうとすると、子供達が寄って来て、みんな、ポストカードあげるから入場券をくれという。なんで入場券が欲しいのかよくわからなかったが、断ったが、彼らもしつこい。断っても次から次にいろんな子供が現れ、同じ事を言う。いい加減イヤになり、また逃げて来た。

 もう少しゆっくり見たかった。
リスは何処にでもいる
帰りのバスもラッセル車のように人をかき分けながら、ファテープル・シークリーを出た。

帰りのバスがやって来た

アーグラ城とタージマハールは1日で見学することにした。
 タージマハールは陽のあたり方の関係上、午後がいいんじゃと妻が言うから、アーグラ状から見る事になった。
アーグラ城
中に入ると、何故かインド人の男性から一緒に写真に写ってくれないかと言われる。えっ?なんで俺?こいつオカマか?と最初は思ったが、他の日本人もみんな写真に写ってくれ攻勢に会っている。

 何度も何度も写真攻撃に合い、オジさんのアイドル、オジドルになった気分だ。(≧∇≦)



アーグラ城の近くには、川が流れ、その川沿いにタージマハールがあるのが見える。タージマハールはお妃様お墓だったらしいが、王様はここからいつもお墓が眺められる様にしたのだろうか?詳しい所はよく知らない。
タージマハールが見える

きっとお金持ちの娘さんだろう。

 アーグラ城を出てきたら目の前にオレンジのヘアーのリキシャマンが飛び出して来た
今朝、我らを乗せてきたリキシャマンだ。アーグラ城に入って2時間以上は経っている。こいつ、ずっと待ってたのか??インド人の辛抱強さというかしつこさには感心する。

 しかしながら、タージマハールまでは歩く予定だったので、断った
アーグラ城からタージマハールまでの道

タージマハールの入り口には、ラクダ車が。

ラクダは猿ぐつわをされてちょっとかわいそう
タージマハールの入場料はアーグラ城と共通で、750ルピーだったかな?

 ちなみにインド人は20ルピーだそうだ。この外国人からぼったくろうという意図がはっきり汲み取れる価格設定は腹立たしいが、特典もある。それは優先入場だ。ディズニーランドで言うファストパスみたいな感じだ。

 入場口では、ものすごい数のインド人が並んでいる横を涼しい顔をして、通り抜けて行ける。なかなかの優越感ではあるが、それでも高過ぎると思う。
両側はインド人の列。真ん中は高級チケット所有者の列




アーグラ城はあまり人は多くなかったが、タージマハールは、ものすごい人だ。写真を撮りたくても人が多すぎて、なかなか撮れない。

 辛抱強く人が途切れた隙を狙ってシャッターを押すのであるが、通り過ぎた人が突然引き返したり、タイミングが早すぎて通過した人の手が入ったりして、うまく行かず、若干切れ気味になる。深呼吸して、心を落ち着けるしかない。
タージマハール正門

タージマハール

 しかしまあ、りっぱなお墓であること。墓の中には靴を履いて入れない、高級チケット入場者には靴カバーをくれるはずだったが、何故か我々はもらえなかった。

 親切な人がいて、余っているからと一人分はもらったのだが、自分の分はなかったので仕方なしに、他のインド人と同じで裸足で中にはいった。墓の中は少しひんやりしていてモザイクというのか彫刻というのかスカシ彫りがきれいであった。
タージマハールの中から外を見ると、壁が透かし彫りのメッシュになっている。
墓の中も人で一杯だ。毎日こんなに多くの人達がお墓に来たら、ここに眠っているお妃様も成仏できないのではないかと心配になった。







リスがあっちこっちにいる。
タージマハールの外に出ると、そこは別世界。混沌としたインドの社会がそこにはある。ホテルに帰ろうとリキシャに乗り、リキシャが道をUターン使用とした時、ものすごい音がして、8人は乗っていそうな超満員のリキシャが目の前に止まった。あまりの勢いに、乗客の口からオレンジ色の液体が飛び出した。

 我々の乗ったリキシャが後ろから来るリキシャに気がつかずUターンをしようとして後ろのリキシャとぶつかりそうになり、後ろのリキシャが急ブレーキを掛けて止まったのだった。

 ぶつからなくてよかったー。

 我々が乗ったリキシャが悪いのだが、我々のリキシャマンはものすごい勢いで文句を言っており、少し言い合いになったが、何故か双方納得してリキシャは宿に向かった。

 こんなに立派な建物を作ることが出来て、今もちゃんと維持できているし、訪れたインド人もちゃんと列を作り、文句も言わずに辛抱強く待っている事が出来るのに、なんでもう少しきれいな街を作ることが出来ないのか?また、交通ルールを守る事が出来ないのだろうか?というのが、アーグラ城、タージマハールを見た正直な感想である。

2014年1月14日火曜日

沐浴見学 ハリドワール


 ハリドワールは別に目的地ではなかったが、アグラー行きの列車が朝早く、リシケシから当日間に合わないので、前日に移動して来た。安宿街で、宿を探すが、Wifiのある宿が少なく苦労したが、ようやく、ロビーでWifiが使える宿を見つけた。
ガンジス川
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ハリドワールはヒンズー教の聖地らしく、ガンジス川に沐浴場があるというので早速行ってみることにしたが、朝からたいした物を食っていなかった。
沐浴場
何処でたべようかと迷ったが、街はだらけ、どの店も汚い。ちょっと食べられそうな所はないなあと思ったが、我慢してローカルレストランに入り、ドーサを注文した。

 ドーサはパリパリのクレープの皮みたいなものに、カレー味のポテトが包まれており、それにカレーソースをつけて食べるインド版クレープのような物である。
ドーサ
ドーサオジさん


 これを食べてみる。結構辛いが、体が温まり、何だかやる気がわいてくる。
何のやる気かは分からないが、やる気マンマンで、沐浴場に向かう。沐浴場はコンクリートで固められた中州のような感じになっている。

 この中に入ると、オジさんがドネーション(寄付)とささやきながら紙束を持ってすり寄ってくる。このドネーションオジさんがたくさんいる。あっちもこっちもだ。

 全員にドネーションしてたらいくらインドルピーが安いといっても破産する。調べによると一度払うと領収書を見せれば良いというが、ひっきりなしにやってくるドネーションオジさんにいちいち領収書を見せるのは面倒なので、ドネーションオジさんが言い寄って来たら迷わずきっぱり断ることにした。一瞬でも迷いを見せると、しつこい

 あまりにもドネーションオジさんが多いので、90%は偽物ではないかと思う。
牛も沐浴場に現れる。


バナナ売りのおばちゃん。気を緩めるとサルにバナナ盗まれる。

盗んだバナナを食べるサル。

 この沐浴場の川の流れはすごい勢いだ。ちょうど瀬になっている様な感じだ。
沐浴オジさんだモン
うっかり、水にはいると流されてしまいそうだ。なので、川岸にはチェーンが張られ、そのチェーンに捕まりながら沐浴をしている。

熱心な沐浴

チェーンを握っておかないと流される。

 沐浴の仕方は、だいたい膝上から腰位までの深さの所に上流に向かって立ち、片手でチェーンを持ち、頭全部を水の中につけ片方の手で頭を洗う様に撫でるような感じである。人によってはステンレスの水瓶で水を汲んで、頭からかぶっている。

強引に頭を押さえつける。もはや拷問にちかい。
ちょっとかわいそうな感じもする。
だんだん夕方に近くなってくると、沐浴をする人が増えてくる。男性だけでなく、女性もだ。自分の目の前ではオバさん3人が沐浴をしている。当然、サリーを着たままだが、そのままだと帰りが寒い。どうするのかなと思っていたら、沐浴が終わると、堂々とおっぱい丸出しで着替えていた。裸より沐浴の方が大なことなんだということがわかった。

ターザンのように遊ぶ子供。


 日が暮れると、ますます人が増えた。川の対岸(こちら側には入れもらえなかった)では、10人くらいの少し偉そうな僧侶かな?がマイクを持ってお経なのか歌なのかを歌っている。これがまた長い。暗くなると。松明が焚かれなんだか雰囲気が出て来た。


 正面の対岸で立って見学をしていたら、帽子をかぶった、係員のオジさんに座れと注意された。

 子供達が何か売っているなと思ったら、座るためのシートを販売していたのだ。この辺りはしっかりシステム化されている。
川に流すお供え物も販売されている。
1時間位歌が続いただろうか?この間に、人々は、葉っぱのお皿に花等を乗せてロウソクに火をつけて祈りをこめて川に流す。これは、日本の精霊流し見たいなかんじだ。しかしながら、川の流れが激しいので、ロウソクはすぐに水に濡れ、火が消えてしまう。火が消えようが消えまいがそんな事はお構いなしだ。人々は一身に祈りを込めて川に流す。





どこかに回収隊が潜んでいて、流したものをしっかり回収をするのだろうなんて思っていたが、そんな回収隊おらず、ゴミと化したお供え物はドンドン川に流れて行く。この物体は一体何処まで流れて行くのだろうか遠くはバラナシまで流れて行くのかもしれないなどと思いながらみていた。

 歌は1時間位続いただろうか、しかしマイクを持って歌っている僧侶らしく人達の態度は適当だ。なんだかにやにやしたり、隣の人と談笑したりしていて、この歌はどうやら生ではなく、録音されている物ではないかと思った。

この歌もようやく終わると、僧侶らしき人物はマイクを握り何かを叫ぶと、見物人はみんな両手を上げて奇声を発した。両手を上げるといっても万歳ではない。肘から上を上に上げるといった感じで、どちらかというとホールドアップと言う感じである。この手を上げるタイミングなんかもさっき我々に座れと注意した帽子姿の係員がタイミングを計ってみんなを誘導している感じだった。

万歳


この行事は毎日やっているのだろうか?何の行事かよくわからなかったが、大変な盛り上がりであった。
夕暮れの沐浴場

 当初ただ泊まるだけと思っていたハリドワールだったが、かなり面白いものを見る事ができた。


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