だまされて傷心のマルマリスを後にして、カシュという町にやってきた。この町もリゾート地らしく、宿代がなかなか高い。ようやく、手頃な所をみつけ、予約しておいた。
ところが、予約日を間違えてしまい、1泊分がキャンセル料で取られてしまった。
痛恨のミスだった。
カシュには、ミニバスをフェティエと言う町で乗り継ぎ、5時間くらいでやって来た。途中のエーゲ海沿いを走るが、時々小さな入り江にビーチがあり、水が青くとてもきれいだ。透明度がとても良さそうだなという事がわかる。
水がとてもきれい。 |
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面倒と言っても、パスポートがいるだけでたいした事はない。
青の洞窟といえばイタリアのカプリ島が有名だが、我々が行った日は、波が高く、青の洞窟に入れなかったので、ぜひここで青の洞窟のリベンジをしたかったのだ。
船の手配を宿の人に聞いたら往復で60リラ(3000円)だという。事前情報では50リラなので、高い。船会社に聞くと、65リラだという。もっと高い。50リラじゃないのかというと、ポート利用料(税金)が15リラだという。
ガイドブックにはポート利用料のことは何も書いていなかった。宿で聞いた60リラにはポート利用料が含まれていなさそうだった。めんどくさいので、この会社で、チケットを買った。
カシュは、小さな港町だが、円形劇場の遺跡がある。円形劇場まで行き、夕陽を眺める。ワイン持参で、ワイングラスを傾ける中年カップルなんかもお洒落に夕焼けのショーを楽しんでいた。
円形劇場 |
海から見た円形劇場 |
空にはカシオペアがみえた。 |
メイス島に向かう |
メイス島の港。家の形がトルコではなくギリシャだと主張している。 |
困っていたら、ボートタクシーのオジさん、リラでいいよと言ってくれた。最初からそう言ってくれればいいのに。
お客さんは4人。小さなボートに乗り込み、出発。底は白砂ではないが、透き通っていて本当に水がきれいだ。15分くらいボートで行くと、船頭が、ここだという。
どう見ても何も無い壁であるが、近づくとちいさな入り口がある。ボートの底に寝そべり中に入る。
洞窟への入り口 |
中に入り、振り返ると、入り口からブルーの光が溢れ、なんだかクラブの照明のようだ。上を見上げると、天井までの高さはかなり高いドーム状になっている。ヤッホーと叫ぶと即座にヤッホーと帰ってくる。 海なのになんでヤッホーなのか?それしか思いつかなかったのだ。
青の洞窟。なるほど。 |
10分くらいは中にいただろうか?
船頭がもういいかといい、また、船の底に寝そべり外に出てきた。
青の洞窟を脱出 |
脱出 |
船頭さん。いいオジさんだった。 |
カプリ島の青の洞窟は、観光客で溢れ、中に入れる時間は、2〜3分程度で、慌ただしいという。ここは我々以外誰もおらず、この幻想的な風景を4人占めすることができて満足した。
港まで戻るが、帰りの船は4時半。まだまだずいぶん時間かかかる。そうこうしていると、大きなフェリーが入港して来た。我々がミコノス島に行く時や、ロドス島に行く時に乗ったBlue Star Ferryだ。
あれ? フェリーでトルコ経由せずに来る方法があったなんて知らなかった。
よく考えてみれば、メイス島は、ギリシャ。
ギリシャの島からやって来れない訳はないはずだ。このフェリーを使えば、マルマリスで、変なツアーに参加することもなくだまされた気分にならなくて済んだと思えば、悔しい気分になった。
メイス島の港は小さな湾になっている。この湾にこのサイズのフェリー入港している風景は、フェリーが大きすぎ、バランスが悪く感じた。
港はフェリーで塞がれる |
このフェリーはおそらく、この島へ物資を運ぶ、この島の人達の生命線のような物だろう。
港から見える、要塞のような所まで登ってみた。そこからは、対岸のカシュの町がよく見える。そういえば、この島では、軍服を着た軍人をよく見かける。実はギリシャと、トルコはあまり仲が良くないと聞く。
この島は、トルコとの国境の最前線にあるわけで、軍事的に最重要拠点でもあるのだなと思った。
ギリシャの国旗がギリシャを主張 |
眼下には、小さなビーチが見え先ほどメイス島に一緒にいったおばさまが、ジーンズを脱いで水着になっている。その姿は、自分に、宮崎美子のミノルタX7のコマーシャルを思い出させた。「今の君はいぶし銀に光って〜♬ 」と今の宮崎美子と同じ位の年齢のおばちゃんに歌ってやった。
(果たして、ミノルタX7(一眼レフカメラ)のコマーシャルがわかる人はどのくらいいるのだろうかは疑問だ。)
おばさまが泳ぐ海岸 |
自分たちもそのビーチまで行き、泳いでみた。海は本当にきれいだが、底が砂ではなくゴロタなので足が痛いのが難点だ。
そうだ。ジャンプをして空中浮揚座禅の写真を撮ってみようひらめいた、教祖様になれそうななかなか良い写真が撮れた。
空中浮遊座禅 |
ジャンプしてもらって写真を撮ると、これまたいい具合に撮れた。
オジさんもジャンプ |
ちょっと困り、元の会社はいろいろやっているけど、NO1なものが無いんだ。NO1じゃないと儲からないし、NO1でない部署はなくなるんだと超適当に答えた。
オジさんは、頷き、俺は、このメイス島に来る船の会社で働いているけど、小さい会社で苦労しているよ。夏は観光客が多く儲かるけど、シーズンオフはダメだ。でも、人が少ないからといって、船を欠航するわけにはいかない。少しでも乗ってくれる人がいるからねと言った。
そしてまた、大きな会社は、夏だけ運行して、美味しい所だけ持って行きやがるとぼやいていた。
日本の人口は何人だと聞くので、適当にワンサウザンドミリオンかなというと、即座に、違うだろうワンハンドレッドミリオンだろと突っ込まれた。なかなかのインテリだ。(爆)
写真をメールで送りますよというと喜んで、名刺をくれた。名刺には何も役職は書いてなかったが、おそらくは、船会社の社長さんか、それに近い人ではないかと思う。
偉い人は、何にでも興味を示すものだ。たとえくだらないジャンプ写真であっても。
メイス島の青の洞窟は素晴らしかった。
青の洞窟つながりでカプリ島と比べてしまうが、カプリ島は青の洞窟以外にも見所がおおく、素晴らしい観光地だったが、人が多く、せかせかした感じがして、なんだかあんまいいい印象はもっていない。
ギリシャ正教の教会がギリシャだと主張 |
港の風景 |
レストランで食事すると猫に囲まれる、 |
メイス島は青の洞窟以外は何もないところで、うっかりするとつまらない所だが、のんびりしていて、なんだか心が癒される場所だった。
カシュの街は小さなのんびりとした港町で、ちょっと散策するには楽しいところであった。カシュではダイビングも出来るということでダイビングショップも何件かあったが、先を急ぎたかったので、ダイビングをしなかったのは心残りではあったが、我々は、満足して、次の町パムッカレに向かった。
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