マドリッドから列車でバレンシアという街にやって来た。ここにやってきた目的はトマティーナに参加するため。トマティーナは、バレンシアから列車で1時間のところのブニョールという街で行われる。
最初、ブニョールで宿を探したが良いところが見つからないため、バレンシアに宿をとったのだ。トマティーナの参加者はバレンシアに泊まる人が多いようだ。
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トマティーナの影響か、バレンシアも宿がいいところが見つからず、とったところがSH Abashiriという刑務所みたいな名前のホテル。駅からずいぶん離れている。途中で道に迷っていると、掃除のオジさんが声をかけて来た。
このおじさんとても親切で、途中まで案内してくれた。オジさんがアバシリホテルは、日本のホテルかと聞くので、知らないけど、アバシリというところが日本にはあると答えるとおじさんは、そうか、アバシリはスペイン語ではないからね。と言った。
日本的なホテルかと思って行ってみると、よく有るビジネスホテルだったが、我々がいままで泊まったホテルの中では、最もきれいな部類である。ちゃんとエアコンも効いているし、バスタブがありお湯に浸かる事が出来た。
1日前だが、今日ブニョールまで行ってみることにした。アバシリホテルは、名前の通り僻地にあり駅から遠い。長い道を歩き、ノルド駅まで行き、往復の切符を買う。往復5.2ユーロ(地下鉄代込み)と割と安い(地下鉄は単独で買うと片道2.5ユーロ)。
ノルド駅から少し歩き、地下鉄5番線の駅からsant isidra(だったけ?)という駅まで行きそこからrenfe(国鉄)に乗り換え、ブニョールまで1時間で到着。
sant isidra駅にはかなりの日本人がいた。列車に乗り込むと、一人の日本人男性が話しかけてきて、隣に座る。そうすると、隣のbox席には、日本人4人組がすわり、もう一人の日本人男性が、ここいいですかと、開いていた前の席に座り8人の日本人が、一緒になった。
最初に声をかけて来た男性は学校の先生で、3週間強引に休みをとってきたとのこと、もう一人の男性は、学生で20日間モロッコと、スペインを廻っているそうだ。
結局この4人で、ブニョールの偵察をすることにした。
トマティーナのチケットは、プリントアウトしたチケットを、バンドリストと交換しておかなければならない。これは前日から出来るらしく、学生は、バレンシアの街の中で既に交換しており、先生は、これから、現地の受付でやるそうだ。
受付所 |
まあ明日、時間かかるかもしれないけど始発列車にのってっきて交換することにした。
隣の席に座っていた4人組はパスポートを忘れたらしく、彼らは、今夜野宿する予定なので内2人がパスポートを取りに帰っていた。
日本のマスコミの取材をうけるオジさん |
我々と先生と学生の4人とも同じブログを読んでいて、その情報をもとにブニョールの街を偵察してまわる。途中でサッカーのユニフォームを着た男性と合流して、barでビールを飲んだ。
民家は明日のトマトに備えてブルーシートでガード |
一人で来た人は、ブニョールに一人に野宿するのは少し恐い。そこで、仲間を捜すというのが前日で一番大事な事のようで、学生はしきりに、野宿をしそうな人に探りをいれるが、グループで来た人の中に入るのは難しく、この辺りの駆け引きが見ていて面白かった。でも、無事仲間を見つけられて良かった。(≧∇≦)
宿に戻ったのは12時近かった。急いで、風呂に入り速攻で就寝。
5時に起き、6時過ぎには宿を出たのだが、ブニョール行きの列車に乗ったのは7時近かった。8時過ぎにブニョールに到着すると、駅の前には大型バスが何台も止まっており、何処から湧いて来たのか大勢の人がいた。とりあえずトイレに行っておこうと、駅前の簡易トイレに行くと、まあそこはこの世の物ではなかった。こんなトイレは本当に久しぶりだった。できるだけ見ない様に、息を止めて用を足した。しかしこんな時に限って、たくさん出る。途中で思わず息を吸ってしまい倒れそうになった。
作戦どうり、チケットをリストバンドに代えるため、交換所の列に並んでみたが、どうも様子がおかしい。トイレの列のようなので、前に行って聞いてみると出口だという。またトイレの列に並んでみるが、周りの人に聞いてみると、やっぱりトイレだという。どうやらトイレと、交換所の列が混じっているようで、大半の人がトイレ待ちなので、先に行かせてもらい、チケットを交換した。
救急車もスタンバイ。この黄色Tシャツ軍団が目立っていたが?ブラジル人か??? |
交換所の人は暇そうにあくびなんかしてた。トイレの列で入り口が塞がってるのをそのままにしておくなと文句を言いたかった。人は大勢いるが、大半の人はツアーバスのなかで配られたのか殆どの人はリストバンドを持っているようだった。
入り口では、手荷物検査があり、妻は1.5ℓの水はダメと言われ、キャップを外された。どうやらキャップを締めたままはだめらしい。先生は、ポケットに500mlの水を忍ばせていたが、これは発見されずスルー。かなり緩い検査だ。
そのあとに、リストバンドのチェックがある。これは、入念に、自分は、リストバンドをキツく締め直された。
このリストバンドは、一度はめると外れないようになっているので、締めすぎると、血が通わなくなるので要注意だ。
今年から、参加者は有料になっていたが、自分はインターネットで10ユーロでチケットを購入していたが、リストバンドを付けてないと、ダフ屋のおばちゃんが、声をかけて来る。いくらか尋ねてみたら、50ユーロと60ユーロと言われた。何故値段が2つ有るのかは疑問だがボッタクリということは間違いない。
さて、入り口から中心地に向かって進んで行くと、どんどん人が増えてくる。ハム取り合戦をやっている場所の近くは満員電車状態だ。
ハム取り合戦は、垂直に立てられた棒の先に、ハムが括り付けられており、そのハムを奪い合うのであるが、この棒には石鹸が大量に塗ってあり、よく滑る。
ハム取り合戦 |
何故か柳原加奈子似も参戦 |
自分はまだ、良いが、妻は欧米の大きな男性に挟まれて苦しそうである。このまま行ったら死んでしまうかもしれないという生命の危機を感じ、勇気ある撤退を決意した。しかしながら撤退も難しい。今まで向かっていた方向から逆むきに行こうとすると、後ろにはこちらむきに向かっているので、正面衝突する。背格好が同じくらいのオジさんとチューしてしまったらいやなので、手で大事な唇をガードしつつ、撤退した。
トマティンコ君も参戦したが、みんなからブーイング。本体とトマ玉部分に解体され、トマ玉は生トマと一緒に投げられ非情な最後を遂げたのであった。 |
このトマカップルはトマキャップを日本から持ってきたそうだ。 |
民家のトマト防御のブルーシートをはがしそれで雨を凌いだ。既にからだはびちょびちょだが、新しく濡れるよりかはよい。
そうこうしているうちに、10時45分くらいだったか号砲がなりトマティーナが開始された。この満員電車の車内のようなところに、トマトを満載したトラックがやって来て、上からトマトが降ってくる。雨はやんだが、代わりにトマトが降ってくる。トマトをつかもうとするが片手でのキャッチはなかなか難しい。足下に転がったトマトを拾っては投げ、拾っては投げる。自分にも頭に顏に、ドンドンヒットする。
写真を撮っていたら、至近距離から、トマトをぶつけられ、かなり痛かった。4台程トラックが通って、終了。だいたい45分くらい。
この後,近くで、水を大量にまいているところがあるので、そちらに行き、水をかぶる。頭には、寝ゲロのようにトマトがびっしり付いている。水をかけてもらうが、水もちょっとづつしかかからないのでなかなか取れない。10分くらいでだいたい、落ちて来たので。駅に向かった。
帰り道も人で溢れている。みんな、トマト投げに全精力を注ぎ込んだんだろう放心状態だ。みんな頭や顏やいろんなところに寝ゲロのようなトマトを付けていて、なかなかお洒落で汚い。
途中トイレに行きたくなったので周りを見渡すと公園の道の脇で、みんな立ちションしている。それを見た人がOh! Yes!と叫び、その中に加わる。気がついたら、自分も先生も加わっていた。
トマトもおしっこも一緒になってしまっていないか心配である。
駅前で、預けていた荷物を受け取り、その場で、パンツまで着替え、列車でバレンシアまで帰った。
だんだん体が乾いて行くと、足の洗い方が十分でなかったようで、足が異常に痒い。我慢できないくらいに痒い。無意識のうちに足をかきむしってしまい、足が血だらけに。濡れティッシュとか用意しておけば良かった。
12:30くらいの電車に乗り、2時くらいにはバレンシアまで帰って来た。
ブログ等の事前情報では、電車が混んでなかなか帰れないとあったが、意外にすんなり行った。
先生と、バレンシアで昼食をとり、スーパーで晩飯を買って帰り着いたのは5時頃だった。
疲れた〜。やっぱり、宿は駅の近くにすべきだった。
トマティーナ来年もぜひ参加したいとは思わなかった。一度経験すれば良いかな?
でも久々のばか騒ぎ楽しかった。
Data
訪問日 8月27日〜8月28日
宿泊先 ホテルアバシリ
39ユーロ/泊 ダブルルーム
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